
最新の試合を題材に、打撃のスペシャリストである筆者が打撃技術を分析していく。その第22回目は、試合前から大きな話題を呼んだ十代対決、K−1 WORLD YOUTHのHIROYA×藤鬥嘩裟(ふじ・つかさ)。二人が見せた大人顔負けの技術とは? そして今後懸念されることとは?
■藤鬥嘩裟は前蹴りを2ヵ所に打ち分けていた | | 藤がもし意図的に前蹴りを使い分けているとしたら、国内トップクラスの使い手と言っても過言ではない。 |
4月9日のMAXにて行われたHIROYA×藤鬥嘩裟の一戦。試合前の舌戦など、ある意味トーナメント以上に注目されていた試合といっても過言ではないだろう。勿論、国内の十代の選手がどの様な打撃レベルの試合を展開するか? ということも相重なってより注目度が増していたことも事実だが。
戦前の私の予想は、GBRにも掲載されたが、パンチのテクニック、さらにはステップワークに長けるHIROYAがMAXルールに適用した戦いを魅せた上でのKO勝ちであった。
J−NETWORKなどキックルールの試合のビデオ観戦にて、藤鬥嘩裟の左前蹴りの精度の高さは存じていたものの、その攻撃はアップライトの構えを主体とするステップをあまり用いないキック系にこそ有効ではあるが、常にステップを用いながら動きを止めないHIROYAには効力を発揮できない。さらにヒジありルールを主体として戦ってきた藤には、ヒジの攻撃が禁止では、HIROYAのパンチのコンビネーションを抑えきることも困難では? と予測したからである。
いつもの試合の様に、序盤からステップを巧みに使い、16歳とは思えないパンチのコンビネーションから攻め込んでいくHIROYA。しかし、試合前の舌戦が影響したのか、すべてのパンチに肩の力みが感じ、パンチの予備動作がいつも以上に大きくクリーンヒットしない(二頭筋に力が入り過ぎ、肩の筋肉が硬直していた)。
それに対し、絶対的な自信のもとに自分の力を信じきっている様に構えから感じとれる藤は実に堂々としており、HIROYAに比べて落ち着き、力みが感じられず。そんな藤は、積極的に初回から左のステップインを効かせた前蹴りをボディ、顔面に打ち分けながら繰り出していく。
特に顔面部への前蹴りにおいては、喉下部と顔面の中央部への2箇所に打ち分けを行っているように見えた。これを意図的に打ち分けているのかどうかは分からないが、もし万が一、意図的に顔面部を2ヵ所に打ち分けているとしたら、国内トップクラスの前蹴りの使い手といっても過言ではないだろう(実際はどうか…?)。
■HIROYAのヘッドハンターVS藤鬥嘩裟のBrokenリズム
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吉鷹弘の「打撃」研究室 第22回 内容
■藤鬥嘩裟は前蹴りを2ヵ所に打ち分けていた
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■HIROYAのヘッドハンターVS藤鬥嘩裟のBrokenリズム
■勝負を決めたHIROYAの左レバーブローの秘密
■藤鬥嘩裟の伸びシロはHIROYA以上にある!?
■日本の格闘界を背負っていく可能性のある二人に提言
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