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 2010.10.13  「振り返れば、やっぱり格闘技」 第82回 by熊久保英幸



 極真史には数多くの蹴り技の達人が存在する。それこそ大山道場時代に実在した“予告前蹴り”の安田英治を始め、初代全日本チャンピオンの山崎照朝、“妖刀村正”と恐れられた大石代悟、重量級ながら多彩で軽快な足技を得意とした佐藤勝昭、元祖・三日月蹴りの盧山初雄……。

 伝説的な人が多いのだが、ボクはたまたま大石代悟の蹴り技を目にすることが出来た。以前このコラムでも書いた悪夢の夏合宿でなのだが、基本稽古で空蹴りするじゃない? 大石の蹴りは明らかに他の人たちとは違って、足が何か別の生き物のようにクネクネと動いているようだった。軽々と上がるし、柔らかさが尋常ではなく、キレとしなやかさを感じさせる空蹴りだったのである。“これがあの妖刀村正かぁ!”と感動したのを覚えている。

 実際に生で見て、これは凄い蹴りの達人だと思ったのは、何と言っても山本健策だ。山本の蹴りのスピード、鋭さ、角度、キレは他を圧倒していた。いまだ、あれ以上の蹴りにはお目にかかったことがない。上段への蹴りがヒュンヒュンと飛び交って、相手は当然怖いからガードが上がる。そこへ中段廻し蹴りや後ろ蹴りがボディに炸裂するわけだが、この蹴りのスピードと切れ味は恐ろしいほどだった。また、飛びヒザ蹴りも鋭かった。

 J-NETWORKが旗揚げする時、大賀代表が…

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